竹田茶寮ちくでんさりょうの小史

竹田茶寮の創業期は茶店でした。この場所は田楽山の中腹に位置する武家屋敷跡でした。田能村竹田たのむらちくでん先生の孫弟子にあたり、京都でも学んだ草刈樵谷くさかりしょうこく先生と、初代家原守人いえはらもりとは竹馬の友でしたから、樵谷先生から竹田茶寮の屋号を頂きました。竹田茶寮の前身は町の中の一味楼いちみろうという料亭でありました。一味楼の当主は、元々は岡藩主中川公と共に入山しました武士の末裔です。当館初代が昭和10年(1935)にこの地で茶店を始め、料理屋へ移行し、宿屋を兼ねるようになったようです。最初の頃は建物も少なく回りは菜園や茶畑や竹薮が取り囲んでいました。庭も広く桜見やつつじ見を楽しんでいたようです。