普光寺磨崖仏ふこうじまがいぶつ

竹田から車で15分位の所で朝地町上尾塚の谷間にあり、鬱蒼とした杉林の中の急坂を下ると寺と谷を隔てた北側絶壁に見事なスケールの磨崖仏が姿を見せます。日本でも最大級の大きさで11.4mの高さの不動明王は、この世の全ての煩悩を焼き尽くしてしまうかのような強烈な形相が迫ります。鎌倉期、僧日羅の作と伝えられます。不動明王の右側に続く岸壁には、さらに多聞天など磨崖仏5体や、お堂(護摩堂)付の洞窟もあります。1594年(文禄3年)から、この地方を支配した岡藩が受け継いで保護し、当時の京都・東山の例を真似て、洞窟前に掛造りの舞台を設け、能の舞台に利用したと言われます。